VICTORIUS「偉大なる恐竜たちのツアー」@代官山UNIT, 2023/9/9

ライブレポ

画像引用元:https://www.facebook.com/photo.php?fbid=831576458340051&set=pb.100044631120266.-2207520000&type=3&locale=ja_JP

偉大なる恐竜たちっ…てなに???

行って参りました。
「偉大なる恐竜たちのツアー」。

はい。
名前からしてもう意味が分からないんですが、
更にヤバいのがこのトレーラー。ご覧ください。

ディノサウルス

レーザー

パワーメタル


じゃないんだよ。面白過ぎるだろ。
何がヤバいって、本人達は至って真面目にこれを作ってるかもしれないところですよね。
僕はこの正気の沙汰とは思えないトレーラーを見て、参戦を固く決意しました。


ツアーは3日間のようですが、僕が行ってきたのは初日。
FATE GEARとImperial Circus Dead Decadenceと併せて3バンドの公演でした。
ICDDは去年の新譜が素晴らしかったので、
個人的にはVictoriusと同じくらい楽しみにしていましたね。

それでは早速。

FATE GEAR

初めて聴くバンドでした。日本のバンドのようです。
メンバーが全員女性なんですね。

ジャンルは王道のパワーメタルといった感じ。
今回の3バンドの中では一番正統派なスタイルだったと思います。

演奏のクオリティはかなり高かった。
ボーカルの人はグロウルとパワーメタル的な歌唱を行き来していたりして、
中々見応えがありました。演奏陣も非常にタイト。
調べたところ、過去にヨーロッパでのツアーの経験もあるんだとか。
道理で安定感がある訳ですね。


この日はFATE GEARが目当ての人はあまりいなかったんだと思いますが、
楽曲が分かりやすく盛り上がれるものだったお陰もあってか会場の反応は中々良かったです。
今度ワンマン公演やります!って言ってましたね。
ちょっと気になってきたぞ…

Imperial Circus Dead Decadence

この日のお目当てその1。彼らを見るのは初めて。
今回が年内最後の公演のようで、それをVictoriusと一緒に見られるのはラッキーでした。


会場は始まる前から結構な盛り上がり。
多分あの感じだとICDD目当ての人も一定数いた気がします。

V系の装いのメンバーが出揃い、
ボーカルの人(リブユウキ)が何やら面妖な身振りを始めた時点で雰囲気は満天。
他の2バンドとは明らかに異質の濃厚な世界観を最初から演出していましたね。

そして最初の曲は去年の新譜の1曲目、「禊祓の神産は宣い、禍祓の贖罪は誓う。」
いきなりこれが来るか…既にちょっと感動。

他の曲にも言えますが、彼らの曲は割と複雑な方なのに演奏陣は当然のように一糸乱れず。
それにも驚いたけど、やっぱり一番目が行くのはリブユウキ氏。さん付けだと何か締まらないから氏でいきます
アルバムで聴くあの千変万化のボーカルを見事完璧に再現していました。
グロウルから朗々とした歌唱にさらっと切り替えたかと思えば、果てはガテラルやピッグスクイールまで飛び出してくる。
いや、凄すぎない?

ステージ上での動きもかなり存在感があって強烈だし、煽り方も上手い。あとMCもおもろいし。
何というか、凄くカリスマ性がありますよね。否が応でも目が行ってしまうというか。
加えて女性のボーカルの人もいて、その2人が一緒に歌っている様は中々絵になってましたね。

Imperial Circus Dead Decadence X公式アカウントより。
https://twitter.com/ICDDecadence/status/1700502436853776559


セトリは新譜からの曲が中心でした。「天聲」をやったのは少し意外だったかも。
新譜からのメロディアスな曲をメインに、最後に過去作からのブルータルな曲で締めるという構成も良かったです。名曲良曲のオンパレード。そもそも曲が良いんだよな。

トリではないものの1時間ほどとワンマン並みのセットリストで、
初回でしたが物足りなさは全く無かったです。
まさかここまでライブで魅せるバンドだったとは。
最初のMCの時の感じだと常連の人?が結構いるみたいですが、それも分かる気がします。
あれは何回も見たくなっちゃうわ。来年もあるならまた行こ。ぼく、退廃人になります。


そして少し意外だったのは、観客の中に僕と同じか年下くらいの若い女の子がちらほらいたこと。
服装から察するに多分ICDDが目当てだったんでしょう。
前のExhumedの時はほとんどが40~50代の男性だっただけに、
メタルのライブに10代20代の若い女子がいるのが何だか新鮮でした。いいぞもっと増えろ。
この日は結構客層が幅広かったですね。

まあでも、今回のライブを観るとICDDは確かに僕らのような若い世代にも受けそうな感じがします。
Slipknotにも通ずるカルト的な魅力がある気がするんですよね。
同人メタル界隈に端を発するバンドなのも要因なんでしょうか。
いずれにしろ、今以上に知名度が上がって欲しいですね。いや素晴らしかった。

Imperial Circus Dead Decadence X公式アカウントより。
https://twitter.com/ICDDecadence/status/1700502436853776559


Victorius

※今回の公演ではFATE GEAR以外のバンドに関しては特に撮影が禁止されているようではなかったので、
観客の人が投稿している動画をそのまま載せています。
その件についてはこちらのサイトに書かれています。



いよいよ本日の主役。
とりあえず結論から。
楽し過ぎました。最高か…?

まず幕間はずっと5th”Space Ninjas from Hell”の曲が流れてたんですが、
開始前から既にみんな合唱してたりと浮足立ってました。

そして謎の赤い照明がSEと共にチカチカ光り出し、
黄色の甲冑のコスチュームを身に纏ったメンバーが続々登場。
そしてボーカルのDavidはよく分からん光るゴーグルを装着しているときている。

いやこれ絶対楽しいやつやん。絶対楽しいやつですやんこれ。
そしてそのまま一発目は去年の新譜から、“Dinos and Dragons”
そこからは主に新譜と5thの曲からの選曲でしたが、これがとんでもない盛り上がり。
ICDDの時点で感銘を受けて「Victoriusはこの熱気を超えられるのか…?」なんて思ってましたが全くの杞憂でした。
まあ、これは単純にVictorius目当ての人の方が多かっただけだと思いますが。
お祭り騒ぎのレベルの、とにかく圧倒的な熱気と歓声でした。


新譜からの曲もみんなしっかり歌えてる。
僕も正直これ程とは予想だにしてなかったんですが、
この熱狂的な反応に一番驚いていたのはメンバー自身だったと思います。
想像以上の反応に”Awesome!” “I have no words!”とか何度も言っていましたし、
「まさかこんな歌ってくれるなんて!」みたいな事も確か言っていました。
曲が終わるたびに「アリガトウゴザイマス!!」って言っていたのが印象的でしたね。

恐竜とか忍者とかの謎のコンセプトはともかくとして、
サウンドは直球の明るいキャッチ―なパワーメタルだから凄い盛り上がるんですよね。
新譜の曲の反応も相当でしたが、特に熱い反応だったのはやはり5thの曲。
みんな大好き“Super Sonic Samurai”はもう凄かった。
これですよこれ。これはもうヒーザスーパー!!ソニックサムラァイ!!するしかないでしょう。
レーザーカタナでハイアップトゥザスカァイですよ。
個人的には“Shuriken Showdown”も熱かった。


事前に見た海外でのセットリストと比べると、5thの曲を多めにやってくれていたので僕としては大満足でした。5thの聴きたい曲は大体やってくれた気が。
どの曲でも拳を突き上げて大合唱、
終盤の“Cosmic Space Commando Base”ではみんなで飛び跳ねたり。
何だこの楽し過ぎる空間は。煽り方がシンプルで上手かったよね。

あとやっぱり日本だから“Nippon Knights”やるかな…とか思ってたら、
案の定最後にやってくれました。
アンコールは無しでしたが、海外でのセトリよりもかなりみっちりやってくれたと思います。
終演後も観客と長めに触れ合ってたし本人達も凄く満足気でしたね。


パワーメタルのライブはやっぱり楽しい。
というかVictoriusが楽しかった。

今回でかなり人気あることが分かったし、次はもっと大きい会場でも出来るのでは。
次来たら絶対行きます。

ちなみに家に帰ってふと急に冷静になって、
いい年した成人男性が「スーパー!!ソニックサムラァイ!!」とか頭からっぽで合唱していた事実に震えたのはここだけの話。

職場の人とかにあの姿見られたら割と死ねるんだけど。

まとめ。

いや満足感半端なさすぎない?
ちょっと楽し過ぎたよこれは。
ICDDとVictoriusという異色の組み合わせでどっちもほぼフルセットで、
これで5500円って破格の値段じゃない?もっと高くても全然払うんだけど。

3バンドとも演奏のクオリティはトップクラスでそこにさほど違いは無く、
演出の仕方や見せ方に違いが出ていたという印象でした。

三者三様で見ていて飽きないライブでしたね。


「偉大なる恐竜たちのツアー」って名前はやっぱり意味が分からないけど、
「偉大なる」って所だけは大いに共感できますね。
パワーメタルは正義。


さて、次はBotchか…。今度はガラリと雰囲気変わるだろうけどどんな感じだろうか。
こっちはこっちで楽しみです。

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