Kreator – “Terrible Certainty” (1987)

名盤

画像引用元:https://www.facebook.com/KreatorOfficial/photos/pb.100044552911245.-2207520000./10158153567024652/?type=3

●作品情報:
形態:3rd フルアルバム
レーベル:Noise Records
ジャンル:スラッシュメタル
トラックリスト
1.”Blind Faith”
2.”Storming with Menace”
3.”Terrible Certainty”
4.”As the World Burns”
5.”Toxic Trace”
6.”No Escape”
7.”One of Us”
8.”Behind the Mirror”

●個人的お気に入り度:
神盤/名盤S/名盤/良盤S/良盤/並盤/並盤以下


初期のKreatorの最高傑作は?

LOUD PARK特集第2弾はKreator。無事に日本に到着したようで何より。
ちなみに出来ればCarcassのアルバムもどれか一つ記事にしたいと思ってます。
 ※追記:無理でした。間に合わねえ。


さて、
皆さんは「初期のKreatorの最高傑作」と言ったらどのアルバムだと思いますか?

こう聞くと恐らく、
2nd”Pleasure to Kill”派とこの3rd”Terrible Certainty”派で大体二分される気がします。
1stだろ!いや4thだろ!!っていう第三勢力の方々もいるかもしれませんが。

2nd・3rdどちらも良いアルバムである事は否定のしようがありませんが、
「最高傑作」と言われたら、お分かりの通り僕はやはり3rd派です。


2nd派の人には、
演奏が追い付かないほど常軌を逸したあの破壊的な勢いが素晴らしい、
という意見が多い気がします。
確かにそこが3rdの失った点であるのは確かでしょう。

が、しかし。
僕に言わせてもらえば、
今作3rdは2ndから失った点よりも向上した点の方が遥かに多いと思います。


第一に、演奏技術の向上。これは誰が聴いても一目瞭然でしょう。
2nd程の無茶苦茶な勢いはなくなったとは言え、
整合性がありつつも依然として荒々しい爆走は聴いてて非常に気持ちがいい。
スラッシュメタルでこれ程速いのも中々無いですよね。
ビュンッッ!!!と疾風の如く駆け抜けるこの疾走感、最高です。

第二に、曲の構成力が一層巧みになったと思います。
今作では緩急の付け方ないしテンポの切り替えが非常に巧いです。
それが顕著なのが#2″Storming with Menace”
ギターソロ前からの目まぐるしいテンポ操作はお見事。

また#5″Toxic Trace”のように、
多少の強引さはありつつも聴き手の予想の裏をかく展開もあったりと、
単に速いだけではない一種の知性さえ感じさせる作風です。

理性をかなぐり捨て本能的な破壊衝動の赴くままに暴れ倒していたのが2ndなら、
この3rdでは幾分か理性が芽生えてきたと言うべきか。
何だかジャケットもその変化を表しているような気がします。
見るからに何か壊しまくってる2ndと、スマートに佇む3rd。何だか象徴的ですね。
てかこの3rdのジャケ、
この謎の獣人に一瞬で間合い詰められた後に首を刈られて、数秒後にようやく首だけになったのに気付いてるって感じのやつですよね。



そして最後。今作はリフのキャッチ―さが突出しています。
前作までの次点で既に非凡なリフのセンスは感じられましたが、
今作では一層磨きが掛かっていると思います。
そしてスラッシュメタルシーン全体で見ても、
ここまでストレートなキャッチ―さのあるリフは中々類を見ないでしょう。

まとめ。

という訳で、以上が3rd派の僕の主張でした。異論は認める。

しかし悲しいことに、最近のセトリを見ると今作の曲を全然やってくれてないという…
まあ彼らはどの年代にも良い作品があるから、セトリを組むのも逆に大変なのかもしれませんが。
でもせめて1曲くらい…やってくれないかなあ。
微かな期待を抱きつつ幕張メッセに出陣したいと思います。やらなそうな気がするけど。



・お薦めの曲
#5.”Toxic Trace”
この曲はMVがあるのね。
前述の通り、やけくそな爆走だけではない巧みな構成力が光る曲です。

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