Hellish Form – “Deathless” (2023)

良盤

画像引用元:https://f4.bcbits.com/img/a3242960263_10.jpg

●作品情報:
形態:2nd フルアルバム
レーベル:セルフリリース
ジャンル:ドゥームメタル
トラックリスト
1.”Deathless”
2.”Transfigure”
3.”Texas Is Sinking”
4.”Pink Tears”

●個人的お気に入り度:
神盤/名盤S/名盤/良盤S/良盤/並盤/並盤以下


朝に聴きたいドゥームメタル。

US出身、”Funeral Drone Sludge”を標榜する2人組による新作。


おお??これは中々面白い。
Bandcampのベストセラーに挙がってて何気なく聴いてみたけど、これは良いですよみなさん。


楽曲のスタイル自体はドゥームやドローン系のそれなんですが、
聴けば分かる通り、ドゥームメタルお馴染みの鬱屈かつ退廃的な雰囲気はほとんど無く、
やたらほんわかとしていてポジティブな雰囲気に満ちています。

#1″Deathless”からそれは明らかで、
さながら一面緑の丘の上に立ち、地平線から昇るやわらかな日の光を浴びているような感覚。
ドゥームなのに晴れた日の朝に聴きたくなります。

ドゥームメタルってそもそも”doom”という言葉自体が「破滅」「死」と言った意味だから、
サウンドもそれを表現するように退廃的になるものだと当然のように思っていましたが、
その先入観を覆された気がします。これは新しい。

しかし明るいサウンド一辺倒かというとそうでもなく、
本来のドゥームらしく暗鬱としたリフを鳴らす場面もあります。(#2″Transfigure”の最初の方とか。)
とは言えその後はやはり、闇をやさしく照らす光の如く和やかなサウンドが支配します。


またユニークなサウンドだけが今作の取り柄ではなく、
曲の構成などもよく出来ていると思います。
4曲とも10分前後と長尺ですが、冗長な部分はほぼ無いと言って良いでしょう。

まとめ。

いい!!!僕は好きです、このアルバム。
サウンドに個性があって、作曲もしっかりしているし大きな欠点は感じませんでした。
今後は更にサウンドに磨きを掛けていってもらいたい。
そうしたらいずれ、名盤級のアルバムが出てくるかもしれませんね。

またトータルで48分とドゥームにしては短い上聴きやすいサウンドなので、
ドゥームが苦手か普段あまり聴かない人にも薦めやすいと思います。



ちなみに歌詞は”transphobia”(=トランスジェンダーへの差別や嫌悪)への批判と、
そうした偏見に苦しむ人の心を安らげるような内容、だそうです。



・お薦めの曲
#4.”Pink Tears”
曲名のとおり、淡い美しさのある曲です。
ドゥームなはずなのにこの多幸感溢れるサウンドは一体。

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