“Botch 2023 Japan Tour” @新代田FEVER, 2023/9/11

ライブレポ

画像引用元:https://twitter.com/daymarerec/status/1648234399744532481/photo/1

伝説がやってくると聞きまして。

Victoriusから一日空けて、今度はこちらに行ってきました。

Botch Japan Tour
「伝説のマスコア/カオティックハードコアバンドが最初で最後の来日」
ということでかなり貴重な公演、、、なんでしょうが、
正直に言うと僕は今回の告知で初めて彼らの存在を知りました。

一応過去作は何回か聴いてみた上でライブに臨んだので、
当日は全くの無知という状態ではありませんでした。
しかし他の方と違って特別に思い入れがある訳では無く、
「伝説のバンドが来るって言うけど、一体どんなもんだろか」と上記の謳い文句に惹かれて行ってきた、という感じです。
「最初で最後」って言われたら流石に気になりますしね。


なので今回は、
「ほぼBotch初心者の人がライブに行ってみた」という体でレポを書いていきたいと思います。
またハードコア系のライブ自体が今回初めてだったので、その辺りの印象も交えつつ書いていけたらと思います。
的外れなことも言ってしまうかもしれませんが、そこはご容赦を。


それではまずはサポートアクトの感想から。
ちなみに当日は開始時間が押していましたが、
サポートアクト(Otus)の方によると大阪から東京に来る間でBotchの面々が渋滞にはまってしまったらしい。
それはしょうがないね。
ちなみに幕間ではDying Fetusの新譜?が流れてました。なんか嬉しい。

Otus

大阪の方に帯同していたPALMは知っていましたが、こちらは完全に初耳。
調べてみると東京のハードコアバンドらしい。

そもそもハードコア自体観るのが初めてだったので、
一番後ろで大人しく観ていたんですが、これがかなり格好良かった。


まず音圧が凄い。かなりの迫力。
会場の音響設備のせいなのか、ハードコアのライブ自体がそういうものなのかは初見なので何とも判断が付きませんでしたが、普段観ているメタルのライブとは音作りが違うように感じました。
彼らの音はもっと乾いているというか、メタルよりも整然とした音作りでしたね。
でもBotchも同じような音だったから多分ハードコアがこういう音なのかな。

そして単に音の迫力だけでなく、楽曲の方も中々良かった。
サウンドはハードコアでありながら展開が多彩で観ていて全然飽きない。
これかなり好きなやつかも。後で音源聴いてみます。


ちなみにバンドそのものとは関係ないけど、
腕をブンブン振り回す人たちを実際に目の当たりにして「わぁ…本当にやるんだ」と謎の新鮮味を感じてました。
年齢層はメタルのライブよりやや若めだった気も。
あと全体的に漂うギラギラした空気に最初はちょっとびびってました。
すぐ慣れちゃったけど。慣れって怖いね。

Botch

いやー・・・
凄まじい。

観た人なら分かると思いますが、この一言に尽きるというか、他にどう形容すればいいのか…
気になるから覗いてみようくらいの気持ちで行ったつもりが、とんでもない衝撃を受けて帰ってくることになるとはね…
終わってから寝るまでずっと「やっば…」の単語しか発せない壊れたbotみたいになってました。


まず音の破壊力がえげつない。
巨大な音の怪物というか、あるいは重機械のようというか。
適切な表現が見つかりませんが、とにかく激烈な音でした。
「は…?何だよこれ…」って完全に度肝を抜かれてました。

そして1曲だけとかではなく最初から最後まですべてがそうという。は…?
個人的には”Transitions from Persona to Object”から間髪入れずに”Hutton’s Great Heat Engine”への流れが特にえぐかった。
あんなさらっとした流れでやっていい曲じゃないでしょうよ…


しかしそれ以上に凄まじいのは演奏の合い方。
最初は余りにも自然過ぎて気付かなかったけど、アルバムの音源を本当にそのまま流しているかのように演奏が恐ろしく正確でした。
Victoriusの記事で「演奏はトップクラス」と書いたけど、これはちょっと次元が違った。
なぜ変則的なリズムの曲なのにあそこまで合うのか。おかしい。
なぜ再結成まで20数年ブランクのあるバンドがあれ程の音を出せるのか。おかしい。

音源より多少演奏が荒々しかったとしても、それはそれで魅力があったと思います。
しかし徹底して音源に忠実な音だったことで、特に2ndで聴かれる無機質さがそのまま再現されていたのではないでしょうか。
アルバムの音源をそのまま破壊力50倍にしたみたいな。そんな印象でした。


そして彼らの特徴でもある静寂に包まれる部分では、
激烈な音とは打って変わって冷ややかな美しさを帯びる。
特に2ndで顕著ですが、メロディックメタル系の耽美さとは異質の、近代建築的な無機質な美意識があると思うんですよね、彼らの楽曲は。
まあ、この辺りのことは彼らのアルバムに触れる時にまた話したいと思います。


弩級の轟音とは裏腹に、MCはかなりフレンドリー。
しかし演奏時はステージ上を縦横無尽に動き回るわダイブしまくるわでかなりカオス。
最後Voの人が額から流血してたみたいだけど、大丈夫だろうか。

そして徹頭徹尾演奏の勢いと正確性を落とすことなく、アンコール含め約1時間のライブは終幕。
てか最後まであの演奏の質を維持してるのもだいぶおかしい。
いや、とにかく衝撃だった…

まとめ。

これが伝説か。
ひたすらに圧倒されてきました。伝説は伝説だった。
僅か数か月前に知った僕ですらこうなんだから、ずっと前から聴いてきた人にとってはもう感涙ものなのでは。

正直行くか迷ってたけど、これは行って大正解でした。ちょっと凄すぎた。
彼らは間違いなく。ライブで観た方がいいバンドでしょう。絶対生で観た方がいいです。
それだけに来日は最初で最後というのがあまりにも惜しい。
今まで色々行ってきましたが、これは確実に忘れられないライブになりそうです。

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