画像引用元:https://cdn.media.amplience.net/i/metallica/ride-the-lightning_cover
●作品情報:
・形態:2nd フルアルバム
・レーベル:Megaforce Records
・ジャンル:スラッシュメタル
・トラックリスト:
1.”Fight Fire with Fire”
2.”Ride the Lightning”
3.”For Whom the Bell Tolls”
4.”Fade to Black”
5.”Trapped Under Ice”
6.”Escape”
7.”Creeping Death”
8.”The Call of Ktulu”
●個人的お気に入り度:
神盤/名盤S/名盤/良盤S/良盤/並盤/並盤以下
3rdより2ndの方が好きって、変ですか?
今月からはスラッシュメタルの名盤良盤を紹介していくということで、第1回はこのアルバム。
まあ、紹介と言ってもこれは皆さんご存じですよね?
初期のMetallicaの秀作として有名ですね。
一般的な知名度で言えばこの後の”Master of Puppets”の方が上でしょうが、
正直言うと僕はこの2ndの方が好きです。
確かにあの3rdは”Battery”や”Master of Puppets”をはじめ、曲単位で見れば歴史的な名曲が幾らかあります。
一方この2ndはそれらに匹敵する曲は無いものの、
アルバム単位で見ればよく整っていると思うんです。こっちの方が。
個々の楽曲の質にそこまでムラが無いんですよね、3rdと比べると。
“Fight Fire with Fire”や“Creeping Death”など言わずと知れた名曲もあるし、他にも印象に残る曲が多くある。
“The Call of Ktulu”も9分近いインストだけど、”Orion”と比べればそこまでの冗長さは無いと思います(好きな方には申し訳ないですが)。
ヘヴィメタルを確立した作品…かもしれない。
ところで、
“metallica ride the lightning”とGoogleで検索すると上位にこんなサイトが出てきます。
「メタリカ『Ride The Lightning』解説:ヘヴィ・メタルを永遠に変えたセカンド・アルバム」uDiscovermusic.jp
こういうサイトは普段はあまり見ないんですが、
「今作がスラッシュメタルないしヘヴィメタルというジャンルを定義した」という部分に関しては、
「言われてみれば確かにそうかもなあ」と思ったんですよね。
「ヘヴィメタルの始まり」と称されるアルバムは幾つかあります。
“Black Sabbath”、”Iron Maiden”、そして”Kill ‘em All”、などなど。
「始まり」をどう定義するかの問題にはなってくるでしょう。
しかしこれらの作品は、未だハードロックの延長線上から抜け出せていなかったと思います。
“Kill ‘em All”やSlayerの”Show No Mercy”はその点、それ以前の作品から一歩先を進んではいました。
しかしそもそもまだサウンドが発展途上の段階であった上、「ヘヴィ」かと言うとそうとは断じ得ないものがありました(後者に関しては録音環境の問題もあったでしょうが)。
そうしてヘヴィメタルとハードロックとの区別に未だ曖昧さが残っていた中、
このMetallicaの2ndがリリースされた時こそ、真の意味での「ヘヴィ・メタル」が始まった瞬間だったと思います。
この”Ride the Lightning”はMetalica自身やSlayerの1stと比べると明らかにサウンドがヘヴィかつシャープですし、
ハードロックとは根本的に異質なサウンドがここで初めて生まれたと言って良いでしょう。
つまりこのアルバムでこそ ―もっと言えば、”Fight Fire with Fire”のあの高速のリフが飛び出る瞬間ー ハードロックから完全に脱皮して一ジャンルとしての「ヘヴィ・メタル」が名実共に完成されたと思うのです。
そういう意味では、
1984年こそヘヴィメタルが本当の意味で生まれた年だと僕は勝手に思ってます。
まとめ。
1984年という黎明期にこれ程の質の作品が生まれたのは、驚嘆に値します。
良盤Sとまではしなかったけど、限りなくそこに近いです。
次はこのまま3rdの記事を書こうと思ってますが、ちょっと否定的な内容になってしまうかも…笑
・お薦めの曲
5.”Trapped Under Ice”
あえてこの曲を薦めてみる。
他の有名曲に埋もれがちだけど、これもよくよく聴いてみると結構良い曲ですよ。
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